1件目の物件を買うのは、誰にとっても勇気がいるものです。ネットで物件を探したりセミナーに通ったりと行動しているのに、なかなか買えていない方も多いのではないでしょうか。この記事では、私が戸建投資の1件目を購入したときの経緯と、実際の収支をお伝えします。参考になれば幸いです。
執筆:株式会社ファインプロフィット 代表取締役 藤井 健二
この記事のポイント:区分マンションでは手残りが少ないと気づき、戸建に切り替えました。1件目は借地権付きの戸建を550万円で購入し、全額ローンを利用。家賃85,000円で、毎月約3万円のキャッシュフロー(手元に残るお金)が出ていました(2023年の執筆時点)。
不動産投資を始めたきっかけ
当時の私は、マンションデベロッパー(マンションの開発・分譲会社)で不動産の仲介や区分マンションの買取の仕事をしていました。少し貯金もでき(当時の全財産は約700万円)、銀行に預けておくだけではもったいないと思い、不動産の購入を考え始めました。
最初は区分マンションを探していた
専門分野の区分マンションから探し始める
区分マンションの買取を仕事にしていたので、最初は自分の専門である区分マンションを買おうと、ポータルサイトや不動産会社に直接問い合わせて物件を探しました。
仕事では安くて良い物件をたくさん見ていましたが、会社の仕事として買い取っている物件を、私が個人で買うことはできません。会社の利益を個人のものにしてしまうことになるからです。正直なところ、買えるものなら買いたかったです。
試算してわかった「区分マンションは手残りが少ない」
良い区分マンションが見つからないまま半年ほどたち、ローンを最大限に組んだ場合のキャッシュフロー(家賃からローン返済や経費を引いて手元に残るお金)を自分で試算してみました。すると、どんなに良い物件を買えたとしても、手元に残るのは月1万〜2万円程度。これでは面白くないと考えるようになりました。
戸建に切り替えて見つけた1件目
管理費・修繕積立金がない戸建に注目
もっと手元にお金が残る物件はないかと考え、管理費や修繕積立金がかからない戸建の賃貸に目を向けました。今はどれだけ築年数が古くても検討しますが、当時は古すぎる物件はどうなるかわからず、対象から外していました。
平成12年築・580万円の物件は借地権付きだった
そんなとき、不動産投資サイト「楽待」で、平成12年10月築・78.32㎡・駐車場付きの戸建が580万円で掲載されているのを見つけました。すぐに問い合わせてみると、借地権(土地を借りて建物を所有する権利)の物件でした。
家賃85,000円で入居者がいるオーナーチェンジ物件(入居者が住んだまま所有者だけが替わる物件)でしたが、毎月約23,000円の地代(土地の借り賃)がかかります。1件目が借地権というのはかなり抵抗がありましたが、平成12年築で580万円という物件はほかにないと考え、購入を決めました。
550万円で買付を入れ、交渉が成立
少しでも安く買いたいという気持ちから、思い切って550万円で買付申込み(購入の意思を示す書面)を出しました。売主様は宅建業者(不動産会社)で、仲介手数料もかかりませんでした。売主様は渋々ながらも値下げを受け入れてくださり、交渉が成立しました。
借地権でも全額ローンが付いた
借地権の物件なのでローンは組めないだろうと思っていましたが、念のため銀行に相談してみると、購入価格の100%、全額のローンが下りました。融資の可否は物件や時期、金融機関によって変わるため、借地権の物件でも一度相談してみる価値があると感じた出来事です。
1件目の実際の収支
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 家賃収入 | 85,000円 |
| ローン返済額 | -29,077円 |
| 地代 | -23,162円 |
| 固定資産税・都市計画税(年37,000円を月額換算) | -3,080円 |
| 毎月のキャッシュフロー | 29,681円 |
修繕費や所得税などは含んでいない、執筆時点の数字です。
全額ローンで購入したため、貯めていたお金を次の物件の購入に回すことができ、本当に助かりました。この記事を書いた2023年の時点で、購入から4年がたっても同じ方に住み続けていただいています。
1件目の経験から伝えたいこと
- 買う前に、手元に残るお金(キャッシュフロー)を自分で試算する
- 借地権などの条件があっても、価格と家賃のバランスで判断する
- 「無理だろう」と決めつけず、金融機関に相談してみる
- ローンを使って手元の現金を残し、次の物件に備える
借地権の物件ではありますが、毎月家賃を運んでくれる大切な物件です。記念すべき1件目のお気に入りとして、まだまだ売らずに持っておこうと思っています。
借地権付き戸建投資でよくある質問
- 借地権付きの戸建でもローンは組めますか?
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私の1件目のように全額ローンが付いたケースもありますが、借地権の物件は担保として評価されにくく、融資を受けられない場合もあります。金融機関によって判断が分かれるため、複数に相談してみてください。
- 借地権付き戸建の注意点は何ですか?
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毎月の地代がかかるほか、地代が見直される場合があります。また、売却や建て替えの際には地主の承諾が必要になることが一般的です。購入前に借地契約の内容をよく確認しましょう。詳細は司法書士等の専門家にご確認ください。
- 全額ローンの場合、月々の返済額はどのくらいでしたか?
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私の1件目は、550万円の全額ローンで月々の返済額が29,077円でした。返済額は金利や返済期間によって変わるため、金融機関で試算してもらいましょう。
この記事を書いた人:株式会社ファインプロフィット 代表取締役 藤井 健二
マンションデベロッパーで不動産の仲介や区分マンションの買取を担当。会社員時代に戸建投資を始め、手持ち資金700万円から3年半で戸建を13件まで買い進め、独立するころには家賃収入が年間1,000万円ほどになりました。2023年に株式会社ファインプロフィットを開業し、自らの投資経験をもとに、築古戸建の買取・販売・賃貸管理を行っています。経歴の数字は代表個人の実績で、今後の成果を保証するものではありません。代表挨拶はこちら
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