再建築不可の戸建は「不動産会社に断られた」「住宅ローンが使えない」と悩まれやすい物件ですが、売却できる場合があります。この記事では、調べ方と買取・隣地売却・仲介の3つの売り方、解体前の注意点、査定の進め方を整理します。
当社は寝屋川市を拠点に、築古戸建の買取・販売・リフォーム・賃貸管理を行っています。
結論:再建築不可の戸建でも売却できる場合があります。ただし住宅ローンが使いにくく、買い手が限られるため、売り方の選び方が大切です。買い手は主に、現金で購入する投資家、買取業者、隣地所有者です。
まず役所で接道状況を確認し、解体する前に査定を取りましょう。急ぐ・手間を減らしたいなら買取、条件が合えば隣地所有者への売却が有力な選択肢になります。
再建築不可の戸建とは?売りにくいと言われる理由
再建築不可になる主な原因は「接道義務」
建築基準法第43条では、建物の敷地は道路に2メートル以上接しなければならないと定められています。これを接道義務といいます。ここでいう「道路」は、同法第42条で原則として幅員(道の幅)4m以上のものとされています。
道路に接する部分が2m未満の土地や、そもそも道路に接していない土地では、建て替えのための建築確認(工事前に法令に合っているかを審査する手続き)が下りないことがあります。こうした土地は、一般に「再建築不可」と呼ばれます。法律上の用語ではなく、通称です。
2026年10月時点の情報です。出典:e-Gov法令検索「建築基準法」(第42条・第43条)。
売れないのではなく「売りにくい」理由
再建築不可の戸建は、売ること自体ができないわけではありません。売りにくくなるのは、主に買い手側の事情によるものです。
- 建て替えができないため、自分で住む家を探す一般の方に選ばれにくい
- 一般に住宅ローンなどの融資が付きにくい場合があり、現金で買える人に限られやすい
- 建物が古くなっても建て直せないため、価格が伸びにくい
融資の可否は金融機関ごとに判断が異なります。相場にも公的な目安はなく、価格は主に次の要素で変わるため、個別の査定で確認することになります。
- 接道の状況(道に接する長さ、前面の道の種類)
- 建物の傷み具合と、必要な修繕費
- 立地(駅や生活施設までの距離など)
- 賃貸に出した場合の需要
売る前に確認:自分の家が再建築不可か調べる方法

手元の書類で手がかりを集める
まずは、登記事項証明書(登記簿)、公図(土地の位置や形を示す図)、測量図、固定資産税の納税通知書など、手元にある書類を集めます。土地の形や、道に面している部分の長さの手がかりになります。
ただし書類だけでは、前面の道が建築基準法上の「道路」かどうかまでは分かりません。最終的な確認は役所で行います。
役所の建築指導担当で確認すること
役所の建築指導を担当する窓口で、次の点を確認します。北河内でも市ごとに窓口や基準が異なるため、まず所在地の役所に問い合わせましょう。代表番号で「建築基準法の道路について」と伝えると案内してもらいやすくなります。
- 前面の道が建築基準法上の道路か、その種類(42条のどれにあたるか)
- 敷地が道路に2m以上接しているか
- 過去に43条の許可などを受けた記録があるか
いわゆる「43条但し書き」(現在は43条2項の認定・許可)
接道義務を満たさなくても、建築基準法第43条第2項の認定・許可を受けられれば建築できる場合があります。以前は「43条但し書き」と呼ばれていたもので、現在は第1号の認定と第2号の許可に整理されています。
認定・許可は、土地ごとに特定行政庁(建築確認などを担当する都道府県や市)が審査します。大阪府所管の区域の手数料は第1号27,000円・第2号33,000円(1申請)です。寝屋川市は独自に取扱要領を公表しており、市の審査指導課が窓口です。
2026年10月時点の情報です。出典:大阪府「建築基準法第43条第2項の認定・許可」、寝屋川市「第43条第2項第2号許可 取扱要領」。認定・許可が得られるかは個別の審査によります。
セットバックとの違い
幅員4m未満の道でも、建物が立ち並んでいて特定行政庁が指定したものは道路とみなされます(いわゆる2項道路)。
この場合、原則として道の中心線から2mの線が道路の境界線とみなされ、建て替えではその線まで敷地を下げます。これが一般にセットバック(後退)です。
セットバックが必要な土地は、後退すれば建築できる場合があります。再建築不可は接道義務そのものを満たさない土地を指すため、別の話です。道が狭いだけで再建築不可と思い込まず、役所で確認しましょう。
再建築不可の戸建を売却する3つの方法

方法1:買取業者に現状のまま売る
買取とは、不動産会社が自ら買主となって物件を買い取る売り方です。広告で買主を探す工程がないため、条件がまとまれば契約へ進みやすく、雨漏りや残置物(家に残された家財)があっても相談できる場合があります。
当社は、どんな物件でも現状のまま買い取る方針です(物件の状態や条件によってはご希望に添えない場合があります)。当社買取なら仲介手数料0円・司法書士費用(売渡費用)0円です。
投資家や買取業者が再建築不可の戸建を買うのは、建て替えずにリフォームして賃貸に出す使い道があるためです。当社は買い取った築古戸建を解体せずリフォームし、賃貸付け・賃貸管理まで自社で行っています。そのため物件によっては、土地値以上で買い取れる場合があります。
方法2:隣地の所有者に売る
隣地の所有者にとっては、あなたの土地を合わせることで敷地が広がり、接道の条件が変わる場合があります。そのため一般の買主より購入を検討してもらいやすく、交渉の余地が生まれることがあります。
ただし近所づきあいがあるため、直接の価格交渉は気まずくなりやすい点に注意が必要です。不動産会社に間に入ってもらい、境界や価格を書面で取り決めると安心です。
方法3:仲介で投資家や一般の買主に売る
仲介は、不動産会社に買主を探してもらう売り方です。再建築不可の戸建は、賃貸用として購入を考える投資家に需要がある場合があります。
ただし融資が付きにくいため、現金で購入できる方が中心になり、買主が見つかるまで時間がかかる場合があります。再建築不可の取引に慣れた会社を選ぶことが大切です。
3つの売り方の比較
| 項目 | 買取 | 隣地所有者 | 仲介 |
|---|---|---|---|
| 主な買い手 | 不動産会社 | 隣の土地の所有者 | 投資家・一般の方 |
| スピード | 早めに進めやすい | 相手の意向しだい | 時間がかかる場合がある |
| 売主の手間(一般的には) | 少なめ | 交渉・境界確認が必要 | 内覧・条件交渉が必要 |
| 価格の傾向(一般的には) | 仲介より低めになりやすい | 条件が合えば交渉の余地がある | 買主しだいで幅がある |
| 向く人 | 早く手間なく手放したい人 | 隣地所有者との関係が良好な人 | 時間に余裕がある人 |
査定額は物件ごとに異なります。
解体して更地にすべき?売却前の注意点
更地にしても新しい家は建てられない
再建築不可の土地は、建物を解体して更地にしても、接道義務を満たさない限り新しい家を建てられません。解体費用をかけても、買い手にとっての使い道が広がらない場合があります。
今ある建物は、リフォームして住む・貸すといった使い方ができる、大切な資産です。解体は先にせず、まず現状のまま査定を取りましょう。
解体の前に税金への影響も確認する
建物を取り壊すと、税負担が変わる場合があるため、市区町村の窓口で事前に確認しましょう。
相続した実家なら、相続した空き家の3,000万円特別控除の要件も関係します。国税庁タックスアンサーNo.3306(2026年10月時点)では、昭和56年5月31日以前の建築、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡、2027年12月31日までの譲渡などが主な要件で、耐震基準への適合や取壊し等も要件の一つとされています。
再建築不可の家でこの特例を使えるかは個別の判断が必要です。解体や耐震改修の前に、税理士または税務署にご確認ください。出典:国税庁 タックスアンサーNo.3306
リフォームしてから売る場合の限界
売る前にリフォームしても、費用を売却価格で回収できるとは限りません。工事の内容によっては建築確認が必要になり、接道義務を満たさない敷地では難しい場合があるため、建築士や役所に確認しましょう。買取を検討するなら、リフォーム前の状態で査定を受けるのがおすすめです。
再建築不可の戸建を売るときの告知と契約のポイント
再建築不可であることは最初に伝える
再建築不可であることは、買主が購入を判断するうえで大きな情報です。後から知られるとトラブルになる場合があるため、事前に伝えて契約書の記載を専門家に確認してください。
不動産会社に相談する段階で、役所で確認した内容を伝えておきましょう。分からない点は、一緒に調べてもらうと安心です。
雨漏り・シロアリなど建物の不具合も伝える
築年数の古い再建築不可の戸建では、雨漏りやシロアリ被害を抱えている場合があります。知っている不具合は、売り方にかかわらず正直に伝えることが前提です。
買取での引き渡し後の責任の範囲
契約不適合責任とは、引き渡し後に契約内容と違う不具合が見つかったとき、売主が負う責任です。買取では契約条件により責任の範囲を取り決める場合があります。個別の条件は査定時にご相談ください。
契約内容や責任の範囲は司法書士・弁護士等にご確認ください。
再建築不可の戸建の業者選びと査定の進め方

不動産会社に断られた後の動き方
一般の住宅の仲介が中心の会社では、再建築不可の物件を扱っていないことがあります。断られても、物件に価値がないとは限りません。次の会社には「再建築不可の取引経験はありますか」「買取もしていますか」と最初に聞いてみましょう。
査定前に準備するもの
- 登記事項証明書(登記簿)や権利証など、所有者が分かる書類
- 固定資産税の納税通知書
- 役所で確認した接道状況のメモや資料
- 建物の鍵、雨漏りなど把握している不具合や残置物の状況
複数社を比べるときは条件まで見る
査定額だけでなく、残置物の扱い、測量(土地の面積や境界を測って確定すること)が必要か、引き渡しの時期、売主が負担する費用まで並べて比べましょう。金額が高くても、売主負担の費用が多ければ手取りは減ります。
注意したい業者の特徴
根拠を示さず極端に安い金額を出す、「今日決めればこの金額」と契約を急がせる、といった会社には注意しましょう。宅地建物取引業の免許番号の記載があるかも確認しておくと安心です。
買取業者の視点で見る再建築不可:査定で見る点と対応エリア
買取業者は何を見て価格を決めるか
買取業者は、先に挙げた建物の状態や賃貸需要に加え、再建築不可ならではの次の点を確認します。
- 接道:道に接する長さ、前面の道の種類、43条2項の認定・許可の可能性
- 建物の活用:建て替えずに今の建物をリフォームして使えるか、工事に必要な手続き
- 隣地との関係:境界の状況や、隣地所有者への売却・通行の余地
再建築不可かどうかだけで一律に決まるわけではないため、同じ物件でも会社によって査定額が分かれることがあります。
当社の買取エリアと遠方の方への対応
当社は寝屋川市・枚方市・門真市・大東市・四條畷市など北河内のほか、東大阪市・八尾市・松原市・富田林市・羽曳野市・堺市などでも買取実績があります。地域ごとの実績は買取実績ページでご覧いただけます。
遠方にお住まいの方も、郵送や電話でお手続きいただけます。買取の詳細は戸建物件の買取りページをご覧ください。
再建築不可の戸建の売却でよくある質問
- 再建築不可の戸建は本当に売れますか?
-
売れる場合があります。買い手は限られますが、買取業者・隣地所有者・賃貸用に購入する投資家などが買い手になり得ます。
- 再建築不可の戸建はいくらで売れますか?
-
公的な相場の目安はなく、一律の金額は示せません。接道の状況、建物の傷みと修繕費、立地、賃貸需要などで変わるため、査定で確認してください。
- 住宅ローンが使いにくい物件は誰が買いますか?
-
主に、現金で購入する投資家、不動産会社(買取業者)、隣地の所有者などです。融資の可否は金融機関や物件によって異なります。
- 再建築不可の家は解体してから売ったほうがいいですか?
-
先に解体せず、現状のまま査定を取るのが基本です。更地にしても新しい家は建てられないため、解体費をかけても使い道が広がらない場合があります。
- 仲介と買取のどちらが良いですか?
-
早く売りたい、手間を減らしたい、残置物や不具合があるといった場合は買取が向くことがあります。時間に余裕があるなら仲介も検討できます。両方の査定を比べると判断しやすくなります。
まとめ:再建築不可の戸建は「確認→査定→比較」で売る
- 再建築不可の戸建は売りにくいものの、買取・隣地所有者への売却・仲介の3つの売り方があります。
- まず役所で接道状況を確認し、セットバックや43条2項の認定・許可の可能性も聞いておきましょう。
- 解体する前に複数社の査定を取り、価格と条件を比べて選びます。
この記事の法令・制度に関する内容は2026年10月時点のものです。詳細は役所の建築指導担当、建築士・税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。
再建築不可の戸建・空き家の売却はファインプロフィットにご相談ください
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