空き家放置のリスク6つ|税金・倒壊・賠償と手放し方【2026年】

空き家放置のリスク6つ|税金・倒壊・賠償と手放し方【2026年】

空き家を放置すると、建物の傷みや近隣トラブル、損害賠償、固定資産税の軽減が外れるなどのリスクが生じます。2023年12月の空家法改正で、「管理不全空家」(特定空家になるおそれがある空き家)も勧告(行政が改善を求める通知)の対象になりました。放置のリスク6つと解体せず手放す方法を整理します。

相続したばかりで手が回らない、遠方で通えないといった事情で、実家をそのままにしている方も多いのではないでしょうか。

結論:空き家の放置は、「税金・法的措置」「事故・賠償」「資産価値」のリスクが時間とともに重なりやすくなります。特定空家(倒壊の危険が高い空き家など)の手前の管理不全空家の段階でも、市区町村の勧告を受けると固定資産税の軽減が受けられなくなります。

対処法は「管理して持つ・貸す・売る・解体する」の4つです。解体費や手間をかけられない場合は、現状のまま買取してもらう方法もあります。

目次

空き家を放置すると起きる6つのリスク

放置リスク6つの早見

放置で起きるリスクは次の6つです。下の図のように、「税金・法的措置」「事故・賠償」「資産価値」の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

  1. 建物の劣化・倒壊
  2. 近隣トラブル・防犯
  3. 固定資産税の軽減が外れる
  4. 指導・勧告・命令、行政代執行
  5. 他人への損害賠償
  6. 資産価値の低下
空き家を放置したときの6つのリスクを、税金・法的措置(固定資産税の軽減が外れる、指導・勧告・命令・行政代執行)、事故・賠償(劣化・倒壊、近隣トラブル・防犯、損害賠償)、資産価値(傷むほど選択肢が減る)の3つに分けた図

空き家の放置で進む建物の劣化と近隣トラブル

人が住まない家が傷みやすい理由

人が住まなくなると、換気や水を流す機会がなくなります。湿気がこもり、雨漏りに気づかないまま柱や床下が傷んでいくことがあります。湿った木材はシロアリの被害を受けやすく、建物の傾きにつながることもあります。

放置年数と物件の傷み方

何年放置すると危険になるという公的な基準はなく、立地や構造、管理の状況で進み方は変わります。ただ、放置が長くなるほど小さな不具合が見つからないまま重なり、修繕の範囲は広がりやすくなります。傷みが進むと、売る・貸すの選択肢も減っていきます。

屋根や外壁のずれ・ひび、床下や壁の湿気、天井の雨漏り跡、庭木の伸び具合を時々見ておくと、傷みの進み方をつかみやすくなります。

台風・地震で屋根材や外壁が落ちるおそれ

傷んだ屋根材や外壁、ブロック塀は、台風や地震のときに落下・倒壊するおそれがあります。ときどき現地を見て、ぐらつきやひびがないか確かめておきましょう。

住宅密集地・長屋で起きやすい近隣トラブル

寝屋川市など北河内の古い住宅地には、家と家が近い地域や、壁を共有する長屋(テラスハウス)も見られます。庭木が隣の敷地や道路にはみ出す、雨どいの水が隣家に流れるといった影響が出やすくなります。

当社も寝屋川市を拠点に、築古戸建の買取・販売や賃貸管理を行っています。

寝屋川市の案内:管理の責任は所有者にある

寝屋川市の近隣の方向けの案内では、「空き家を適正に管理する責任は、空き家の所有者等にあります」と明記されています。市が代わりに伐採・駆除や解体をすることはなく、近隣トラブルは原則として当事者間(民事)の問題とされています。

出典(2026年10月時点):寝屋川市「空き家に関するご案内(近隣の方向け)」。

空き家の放置による損害賠償・防犯のリスク

建物が他人に被害を出したときの責任(民法717条)

民法717条は、建物などが原因で他人に損害を与えたときの責任を定めています。要点は次のとおりです(出典:e-Gov法令検索 民法第717条、2026年10月時点)。

  • 対象:土地の工作物(建物・ブロック塀など)の設置や保存に不備があり、他人に損害を与えた場合
  • まず占有者(実際に管理している人)が賠償責任を負う
  • 占有者が損害を防ぐ注意をしていたときは、所有者が賠償する

寝屋川市の案内でも、倒壊や落下物で近隣の方や通行人に被害を与えた場合、所有者が損害賠償責任を負う場合があるとされています。誰も住んでいない空き家では、所有者自身が責任を問われる可能性を考えておきましょう。個別のケースは弁護士等にご相談ください。

放火・不法侵入・不法投棄と火災保険の確認

人の気配がない家は、不法侵入や放火に狙われやすくなります。火災保険は、空き家になると契約によって補償の条件が変わることがあります。加入中の保険会社に空き家になったことを伝え、補償の範囲を確かめておきましょう。

空き家の放置で増える税金・費用と行政の措置(2026年10月時点)

住宅用地特例とは

住宅が建っている土地は、固定資産税の課税標準(税額を計算するもとになる金額)が軽くなる「住宅用地特例」の対象です。国土交通省によると、200㎡以下の部分は6分の1、200㎡を超える部分は3分の1に軽減されます(出典:国土交通省 空き家対策特設サイト、2026年10月時点)。

空き家を放置しただけで、自動的に税金が上がるわけではありません。市区町村から勧告を受けると特例の対象から外れ、軽減のない状態で計算されるため、土地の固定資産税は増える方向に変わります。増え方は土地の評価額や面積で変わるため、税額は税理士や市区町村にご確認ください。

管理不全空家と特定空家の違い

空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)の改正が令和5年12月13日に施行され、特定空家等の手前の段階として「管理不全空家等」が設けられました(出典:国土交通省「空家法関連情報」)。

区分どんな状態か市区町村の対応
管理不全空家等放置すれば特定空家等になるおそれがある指導・勧告(勧告で住宅用地特例の対象外)
特定空家等倒壊の危険が高いなど、周囲に著しい悪影響を及ぼす助言・指導・勧告(勧告で住宅用地特例の対象外)、命令、行政代執行など

寝屋川市も同じ日に条例を改正し、管理不全空家等への措置や、特定空家等の緊急代執行(危険が差し迫った場合の取り壊しなど)の規定を定めています(出典:寝屋川市 空き家等の適正管理等に関する条例)。

指導・勧告から行政代執行までの流れ

空き家の放置から行政代執行までの流れ(管理が行き届かない状態が続く、管理不全空家等として指導・勧告、特定空家等として助言・指導・勧告、勧告後も改善されない場合の命令、強制的な取り壊しなどの行政代執行)を示した図

特定空家等では、助言・指導や勧告で改善されなければ命令に進み、従わないときは行政代執行(行政が所有者に代わって取り壊しなどを行うこと)が行われることがあります。

行政代執行にかかった費用は、所有者の負担として請求されることがあります。

寝屋川市の空き家と「空き家流通促進税」

寝屋川市の「令和8年度市政運営方針」では、市内の空き家15,450戸のうち、売却・賃貸などで市場に流通していない5,110戸(全体の約3分の1)を重視するとしています(2026年10月時点)。

寝屋川市では、令和8年(2026年)7月9日の市議会で「寝屋川市空き家流通促進税条例」が可決されました。対象は、誰も住んでおらず、市場に流通していない空き家のうち、条例の要件に当たるものとされています。

市のページでは、税率は家屋と土地それぞれの算定額の35%で、令和11年度(2029年度)の課税開始を目指すとしています。導入には総務大臣との協議・同意が必要で、開始時期は今後の手続きによります。

売却や賃貸に向けて取り組んでいる場合などを課税対象から除く考え方や、減免の仕組みも示されています。要件の詳細は制度開始までに市が周知するとしているため、市の発表を確認しておきましょう(出典:寝屋川市「寝屋川市空き家流通促進税条例」、2026年10月時点)。

放置の費用を自分で試算する

空き家は住んでいなくても毎年の費用がかかります。金額は物件ごとに違うため、固定資産税の納税通知書や保険の契約書を手元に置き、ご自身の数字で書き出してみてください。

費用の項目確認する書類・ポイント
固定資産税・都市計画税(固定資産税と一緒に納める市町村の税)納税通知書
火災保険保険証券・契約内容
電気・水道の基本料金各社の請求書
草刈り・庭木の手入れ・清掃業者の見積書
通うための交通費・時間往復の回数と距離
修繕費(雨漏り・外壁など)不具合の有無

年額が出たら、持ち続ける予定の年数を掛けて合計を出し、傷みによる価値の目減りも加えて考えます。建物を残したまま売った場合の金額と並べると、負担の違いが見えやすくなります。

遠方の方は、見回りや風通しを代行するサービスを使う方法もあります。ただし、管理を任せても所有者としての責任はなくなりません。代行費用も毎年の費用に含めて比べましょう。

持ち続ける負担が大きいと感じたら、後半の「解体せず現状のまま売る方法」もあわせてご覧ください。

空き家の放置リスクを避ける4つの選択肢と、解体せず手放す方法

管理を続けるか、手放すかを考える4つの問い

次の4つに答えると、ご自身に合う選択肢を選びやすくなります。

  • 数年以内に、自分や家族が住む・使う予定はあるか
  • 定期的に通って、風通しや草木の手入れができる距離か
  • 雨漏り・シロアリ・傾きなど、修繕が必要な不具合はないか
  • 毎年の費用を払い続けても、家計に無理がないか

下の図は、状況ごとの選び方の目安です。

空き家の状況別の選び方(住む・使う予定があり通って管理できるなら管理して持つ、建物の状態がよく修繕費をかけられるなら貸す、使う予定がなく遠方で管理できないなら売る、建物が危険な状態で解体費を用意できるなら解体する)を示した図

管理・貸す・売る・解体の比較

選択肢費用・手間向いている人
管理して持つ毎年の費用と通う手間が続く住む・使う予定があり、通える人
貸す貸せる状態にする修繕費がかかる場合がある建物の状態がよく、修繕費をかけられる人
売る売り方により期間や費用が変わる使う予定がなく、管理が難しい人
解体する解体費がかかる。建物がなくなると住宅用地特例の対象外になる場合がある(市区町村にご確認ください)建物が危険な状態で、解体費を用意できる人

相続人が複数いる場合は先に方針をそろえる

相続した実家を兄弟姉妹で共有していると、「誰が管理するか」「売るかどうか」が決まらないまま放置されがちです。話し合いが長引くほど建物の傷みも進むため、早めに方針をそろえておくと選択肢を残しやすくなります。

2024年4月からは相続登記(不動産の名義を相続人に変える手続き)の申請が義務になっています(出典:法務省「相続登記の申請義務化について」、2026年10月時点)。名義や分け方は司法書士などの専門家にご相談ください。

あわせて読みたい:相続した実家の売却の流れ【7ステップ】登記・税金・期限・買取まで

解体する場合は補助制度を確認

寝屋川市には、1年以上空き家になっている木造住宅を市内の業者が除却(解体)する場合の補助制度があります。補助額は工事費の5分の4と50万円のいずれか少ない額で、対象は危険な空き家など4つの類型に限られます。使えるかどうかは市にご確認ください(出典:寝屋川市 除却補助、2026年10月時点)。

解体せず現状のまま売る方法

解体費が用意できない、片付けに通えないという場合は、建物を残したまま売る方法があります。買取(不動産会社が直接買い取る売り方)なら、傷んだ状態のままでも相談できます。

当社は老朽化・雨漏り・シロアリ・傾き・訳あり物件も、遺品がそのままの状態で買い取っています。解体せずリフォームして賃貸住宅として再生するため、土地値以上での買取が可能な場合があります。詳しくは戸建物件の買取りページをご覧ください。

あわせて読みたい:古家付き土地は解体せずに売れる?更地との比較と売り方5手順

買取で売るときの流れ

買取は一般的に、お問い合わせ、現地確認、査定、契約、引き渡しの順に進みます。当社は寝屋川市など北河内のほか、東大阪市・八尾市・松原市などでも買取実績があります。買取では契約条件により責任の範囲を取り決める場合があるため、個別の条件は査定の際にご相談ください。

あわせて読みたい:寝屋川市の空き家を売却する手順【6ステップ】相談先と費用

空き家の放置リスクでよくある質問

空き家を放置すると、固定資産税は上がりますか?

放置しただけで自動的に上がるわけではありません。管理不全空家等や特定空家等として勧告を受けると、住宅用地特例(固定資産税の軽減)が受けられなくなります(国土交通省、2026年10月時点)。

管理不全空家と特定空家はどう違いますか?

管理不全空家等は、放置すれば特定空家等になるおそれがある空き家で、指導・勧告の対象です。特定空家等は倒壊の危険が高いなど周囲に著しい悪影響を及ぼす空き家で、命令や行政代執行に進むことがあります(国土交通省、2026年10月時点)。

空き家を何年放置すると危険ですか?

公的な基準はないため、年数にかかわらず定期的に現地を確認することが大切です。

空き家が原因で隣家や通行人に被害が出たら、誰が責任を負いますか?

民法717条により、誰も住んでいない空き家では、所有者(相続後は相続人)が責任を問われる可能性があります。個別の判断は弁護士等にご相談ください。

古くて解体費も出せない空き家でも手放せますか?

解体せず、現状のまま買取してもらえる場合があります。まずは当社に建物の状態や立地をお聞かせください。

まとめ:空き家は放置の費用とリスクを比べて早めに判断する

空き家の放置リスクは時間とともに重なり、2023年の空家法改正で、勧告により固定資産税の軽減が外れる対象は管理不全空家等まで広がりました。

今日からできる3ステップ

  1. 書類を確認する:固定資産税の納税通知書と、登記の名義を確かめる
  2. 現地と近隣の様子を確認する:屋根・外壁・庭木・ブロック塀の状態を写真に残す
  3. 相談・査定を受ける:持ち続ける費用と、今売った場合の金額を比べる

この記事の法令・制度に関する内容は2026年10月時点のものです。詳細は税理士・司法書士・弁護士等の専門家、お住まいの市区町村にご確認ください。

ファインプロフィットは寝屋川市を拠点に、大阪府・京都府・兵庫県・奈良県の築古戸建を現状のまま買い取っています。長く放置して傷んだ空き家や、解体費が用意できない家もご相談ください。

  • 当社買取なら仲介手数料0円・司法書士費用(売渡費用)0円
  • 家財や遺品がそのままでもご相談可能
  • 遠方にお住まいの方も、郵送や電話でお手続きいただけます

お電話でのご相談:072-300-2727(株式会社ファインプロフィット/宅地建物取引業 大阪府知事(1)第64202号)。お問い合わせフォームからもご連絡いただけます。

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